2016年7月3日日曜日

今回の選挙で、はじめて投票する方に

今回の選挙は、はじめて投票する人が
例年の数倍いる選挙です。

まだお酒はNGな年齢だけれども、
選挙権はあるよって方に向け、
できれば読んでほしいと思って書きました。

選挙は投票してもすぐには良くならないが、将来が少しはましになる 
「何百万票のうち、たった一票で変わんない」
なんて言う人もいますが、
その“たった一票”が積み重なって
政治家が選ばれます。

誰に入れようが、そもそも投票しないでいようが、
有権者の自由です。

ただ、自分が手にしている一票が
来年や再来年ではない、
もっと先の未来を変えます。

現状、有権者の三人に一人は年寄りです。
年寄りは、十数年ぐらい自分たちが安泰なら
不満はありません。

そうすると、国の限られた予算配分を
年寄りに向けた政策を叫ぶ人に投票します。

その結果、
年寄り向けの予算で国の財政が使われ、
将来に向けての投資、
それは、教育や科学技術の振興、
新しい仕事へのサポートなんかは
ばっさりと削られます。

たとえば、大学の学費なんかでは、
国公立大の年間の学費を
大学卒初任給で割った数字で比べると
1968年では、0.4ヶ月分(学費約3.1万÷初任給約4.3万)
なのですが、
2015年は2.7ヶ月分(学費約53.6万÷初任給約20.2万)
と、高度経済成長とバブル経済の恩恵を
教育からスルーして、別のところに使ってたんじゃないかと
思えるような値上げをしています。

この調子で今後も国政が将来に向けての投資を渋れば、
大学ところか高校すらも、裕福な人が行く所に
なってしまう可能性があります。

それと同時に、年寄りの中には
新しい物を嫌がる空気があります。

たとえば、セグウェイという乗り物があります。
ドイツなどの国々では公道を走ることができ、
そのための法整備もされています。
ですが、日本では、登場して販売されるやいなや
法に触れるものとして公道の走行を禁止されました。

これは、どういうことを意味するか。
新しい物事が出てきたときに、
まっさきにそれをつぶすように
圧力をかけるように行政が動き、
立法(=国会)においても、
それを黙認するような風土ができているということです。

もっと分かりやすくざっくりかくと、
「新しいもんつくったー!」
って人を
「法に触れるから、とりあえずダメー」
なんて状況にあるのが、
今の日本の空気です。

これは、残念なことです。
しかし、変えることはできます。
あなた(新しく選挙権を得た君のこと)が選挙で
あなたの方を向いて物事を進めようという人を選ぶことです。
これからの人のために、新しいことをしよう、
今まではダメだったものでも許可しよう、
って人を選ぶと、上に書いたようなことは変わっていきます。
それが、選挙で投票をする意味になると思います。

十数年後よりももっと先、
あなたがあなたの親よりも
もうちょっと年をとったときに良い環境を作るのに、
今の一票は不可欠なのです。

・それじゃ、誰を選ぶのよ 
候補者や政党を見ても、
残念ながら、ズバリこの人ってのはいません。
主観的には、こんなのしかいないのかよ、
っていう感想すらあります。

ただ、だからといって
白紙で投票するのはやめてください。

選挙での投票というのは、数のゲームです。
一つでも多くの票が集まれば勝ちというゲームです。

勝つために、有権者がたくさんいる
組織や団体に投票協力をして、
その集まりに都合の良いように政治を行うから投票してくれ、
と、やることもあります。
こういう票のかたまりを、組織票と呼びます。

組織票を抱えている立候補者は、
ある程度の票の数を抱えているために、
ほかの候補者に投票する数を減らそうという
画策を行います。

そういう人ほど
「一票の価値は微々たるもの」
「全部の中で見たら、一票なんて意味がない」
なんてことをほざき、
どこに投票しようか迷っている人に、
白票、もしくは無投票にさせようとします。

その結果、あらかじめ組織票を
持っている人が当選するようになるのです。

それでもいいのならば、
それはあなたの選択ですが、
どこぞの集まりに勝手にやられてたまるか、
なんて思うのであれば
ぜひとも投票に行ってください。
そして、ご自分で判断したところに
投票してください。
その結果、あなたが投票した人が当選しなくとも、
すべての候補者にどれぐらいの割合で票が入ったのか
というのは、意味のある数字になります。

その積み重ねが、あなたの未来を
よくするための一歩になります。

どうやって選ぶ? 
どこに入れるかを選ぶための情報収集は、
少し頭を使わなければなりません。

一般的にこうすれば良いというのはないと思うので、
私はこうしているというのを書きます。

私は、
・選挙公報
・政党・候補者のWebサイト
・その他ネットメディア
・テレビ・ラジオ・新聞
という順番で見るようにしています。

まずは、選挙公報です。
とりあえずは、駅なんかに張り出されている
公示ポスターとかを見て、
それで気になった人を調べてみます。
そこではじめて、政党や候補者のサイトを見ます。
Facebookやtwitterでも出ていますが、
資料として読みやすいのはまとめてある文章なので、
サイトを見て良さげなことを書いてるか目を通します。

それと同時進行でネットメディアや、
電波媒体(テレビ・ラジオ)での
広告を見るようにします。

それらの媒体にどのように取り上げられたか、
ではなくって、
それらの媒体へどのような広告を出しているか
に着目してます。

広告というのは、
・見せたいことや伝えたいことを
・誰に向けて
・どのように見せているか
という点がはっきりわかるからです。

動画の広告でも、バナー形式のものでも
限られたスペースに何を入れるかというので
候補者が叫んでいる甘言蜜語
(あいての気を引いたりするための甘い言葉)
の優先順位が見て取れます。

そして、それを誰に向けているかで、
どこの人に向けて票集めをしているかがわかり、
どのように見せているかで、
その人たちをどの程度に扱っているかがわかります。

そのようにして、
候補者をふるい分けして、
落ちていった中で、
最後まで残っていた人に
投票するようにしています。

ここで重要なのは、
ふるい分けをして最後まで残った候補者
ではなくって、
ふるい分けをして落ちていった中で、最後の方まで残った候補者、
というところです。

どの候補者も
この意見はすばらしいけど、
あの意見はサイテー、
なんて場合が多いのですが、
すべての点で百点の人はいないので、
清濁合わせ呑み、
比較的ましな人に投票するようにしています。

なお、選挙報道などはあまり見ないようにしています。
現在のテレビでは報道番組は壊滅的です。
阪神淡路大震災の頃から言われているのですが、
バラエティーを作ることができても
報道番組を作ることはできないのが日本のメディアです。
それに、比較的硬派と言われているNHKの夜のニュースでも
自社番組の番組宣伝ととれるような話題を取り上げているありざまです。

かといって、ネットがいいかというとそうでもありません。
ピンポイントで調べるにはこれほど便利な道具はありませんが、
複合的なところから情報収集しようとすると
あまり良い記事が見つからないのが実情です。

どのメディアでも一長一短、
もしくは放送局や新聞社の“クセ”
なんかがありますので、それらを念頭に置いて、
そこで伝えられていることに
目を通すようにするといいかと思います。

投票先を決める基準は? 
国だ、なんだ、と考えると面倒なので、
まずは、自分の未来をよくしてくれそうな候補者を
選んでください。

◆そもそも議員って何なのよ 
議員は、有権者の僕(しもべ)です。

私たちが忙しくって、
国会討論やなんたら委員会というのに
参加したり議論する時間がないんで、
代わりにおまえがやっとけ、
というのが、議員です。

議員として活動するためには、
いろんな知識や経験が必要となりますが、
それは、有権者のためになるように身につけたものです。

それぐらいの考えで
候補者を見てみると、
少しは選ぶ目が変わるかもしれません。

しかたがないから、おまえやっとけ。
これぐらいの感覚から見てみると
いろいろ見方が変わるかもしれませんよ。

最後に 
ここに書いてあることを読んで
そんなこと知ってるよ
とか
寝言ほざくな
とかおっしゃる方々へ。
もう数年すればそんなあなたでも
選挙に出る権利ができます。
その際には、ぜひとも立候補してください。

そうではなくって、
こんな意見もあるんだなーと、
最後まで読んでいただいたあなたへ。

こんな場末のブログの
得体の知れない人の書いたエントリーに
つきあっていただきありがとうございます。

あなたの一票であなたの未来が良くなります。
すぐには変わりませんが、
きっと良くなると思いますんで、
なにとぞ投票には行かれますように。

あと、リアルな場では
聞かれてもないのに「選挙ってのはな~」なんて
語り始めるおっさんがいたら、
遠慮しないで殴っちゃってください。
そんなヤツはうっとうしいだけなんで。

Google アラート - 豊四季台